dlitの殴り書き

現在更新していません。もうひとつのブログ(https://dlit.hatenadiary.com/)を見てみてください

ブログの役割分担を見直し中

 はてなダイアリーで書いていた頃は,ダイアリーがじっくり書く記事用,こちらが名前通りさっと書く記事用でなんとなく使い分けてきたのですが,はてなダイアリーの方をはてなブログに移行した

dlit.hatenadiary.com

のをきっかけにその分担を見直しています。

 方針としては,書く内容・テーマで分けるという感じで,研究・教育,言語学関係はあちら,子育てやコンピューター等生活関係はこちらというのを考えています。

 と言いつつさいきん研究関係の記事をこちらで書いてましたけどね。あれを書いてなおさら実感したというか。

 何をかというと,研究関係とかこだわりのある話題だと,結局最初は殴り書きで始めても書き上げるまでに時間がかかったりいろいろ修正したくなったりしちゃんですよね。一方で,最近は忙しくて以前ほどじっくり記事を書く時間が取れなくなってしまっています。

 なので,これまで続けてきた役割分担だとなかなかうまく続けられなそうで。しばらくは話題によってブログを使い分けるという方法で試してみます。それなら統合しちゃえよという気もしてきますが…

【補足】人文系の文献とか業績についてもうちょっと

追記(2018/10/15)

 他分野についても情報提供があり,関連記事のまとめを作りました。

dlit.hatenadiary.com

 昨日の記事に関する補足を少し。

dlit.hatenablog.com

 こういう記事ってなかなか読んでもらえないんですよね…でもせっかくなので書いておきます。はてブでいただいたコメントを参考にしたところもありますが,個別のコメントを取り上げることはしません。

b.hatena.ne.jp

 まず,先の記事にも追記したのですが,下記の記事で日本語学関係の査読付き論文誌やその他の文献の種類等について割と突っ込んで紹介しています。上記の記事を早い段階で読んでしまった方はよろしければどうぞ。

dlit.hatenadiary.com

 今回の記事も,あくまで私の観測範囲の中のことに対する記述で単なる印象も含んでいますので言語学・日本語学の話としてすら一般化できないだろうことにはご注意下さい。

オープン化とか

 最近だと紀要論文が軒並み機関リポジトリに登録されるようになったので(和文文献だとなかなか見つけづらいこともある)論文集に載せるより紀要論文に載せた方が読んでもらえるみたいな話が出ます。この辺り,図書館関係の方がいろいろ詳しいのだと思いますが。

 オープンアクセス化についてはそれほど機運を感じるわけではないのですが,英文文献圏では自分のサイトや論文公開サイト

lingbuzz - archive of linguistics articles

等に論文(のdraftやpreprint)を公開するということがけっこう前から行われていますし,和文文献圏でもAcademia.eduの普及でそういうケースが増えてきたように感じています。

 実は私が関わっている英文文献圏では査読論文が重視される一方で論文のpreprintやmanuscript, 発表資料等も文献として引用されるということがありまして,webでそれらの多くが手に入るようになったのは海外の研究者にそんなにコネクションがない私のような者にとっては大変ありがたいです。

査読

 私自身はそれほど査読の経験がないのですが,学会誌の編集のプロセスに関わったことはありまして,手間も時間もかかるし神経を使う仕事だしで大変でした。

 私自身も規模の小さい雑誌でしたけど投稿論文すべての書式・匿名性のチェックとかやって,なかなかしんどかったです。匿名性のチェックって本人の名前以外にも「述べた」「述べている」の違いで変わってきたりとけっこうややこしいので…

 それ以上に,査読に関わっている研究者はほんとうに大変だと思います。大学や研究機関もいろいろ忙しくなっている中で,これまでの査読のやり方がどれぐらい維持できるのか…査読に限らず学会の業務が大変すぎて特に中堅・若手がきついという話は複数の他分野の研究者から聞いたことがあります。オープンアクセス化がその助けになるようなことはあるのでしょうか。

和文文献と被引用数

 被引用数はやはり論文の評価として重要だと思いますが,和文文献,特に論文以外の形態の文献はなかなか数量化されていないと思います。実はその辺りもきちんとやっている分野はあるのでしょうか。

 場合によっては,和文文献でもGoogle Scholarで被引用(数)の概要を把握できることはあります。

「査読は理系のローカルルール」

 「査読」にどこまで含めるかにもよりますが,今は人文社会系でも採用・重視している分野・領域はそれほど少なくないのではないでしょうか。

 ただそれを「理工系/自然科学(にかぶれた奴ら)からの押し付け」のように感じている人はいるっぽいです(そういう発言も聞いたことがあります)。言語学(特に生成文法なんか)に対しても「(自然)科学かぶれ」みたいな評価・物言いをする研究者はいますね。

 前もどこかで書いたと思うのですが,昔から「人文系で取り扱う対象・現象はなかなか簡単に一般化できない(ことがある)」ということを研究上では了解しているような人が「理系はクソ」みたいな非常に雑な一般化をするのを見ることがあって,その度に不思議に思います。

人文系の文献の取り扱いとか業績についてちょっとだけ

追記(2018/10/09 20:40ごろ)

 記事の公開後だいぶ経ってから思い出したのですが,下記の記事で「まず査読付き論文誌を探す」ことを推奨していたり具体的な雑誌名を挙げていることに気付きました。これこそ良い具体例だったのに最初に示さなかったのはもったいなかったというか,早い段階で読んでいただいた方々には申し訳ないです。言語学・日本語学の中でも「日本語を対象にした文章研究」というやや狭いトピックですが,著書,論文集や紀要論文との付き合い方についても書いてあるので興味のある方はどうぞ。

dlit.hatenadiary.com

はじめに

 私の専門は言語学(日本語)で研究・教育関係で他の人文社会系や理工系の研究・文化の一部に触れることがあるぐらいなのだけれど(あとアカデミックライティングに関わっている関係で他分野について調べることもある),その狭い範囲ですらいろいろな違いがあってとても「人文(社会)系は…」という情報提供はできそうにない。

 ただ,こういう話題については関係者や体験者ができるだけ具体的な情報提供をした方がよいというのが個人的な信念だったというのを下記の記事を読んで思い出したので少し書いておく。

anond.hatelabo.jp

 いろんな分野の関係者がいろんな視点から書くのが良いと思うのでできれば他の方々もいつかの機会でよいのでこういう話題に触れてみて下さい。

「○○学」の中でさえ違いがある

 おそらく,「社会学(としてまとめられる分野)」でもそうなのではないかと思うけれど,「○○学」の中でも下位領域によって文献や業績の取り扱い方には違いが出ることもある。

 私が関わっているところだと「生成文法」関係と「日本語学」関係では(生成文法理論を使った日本語対象の研究はたくさんあるにも関わらず)「査読論文」に対する感覚は違っているように感じることが珍しくない。ちなみに生成文法系が査読論文重めな感じなんだけど,これはたぶん主戦場が英語圏であるとか投稿できる国際誌が比較的多くあるとかいうことも関係している。

 それでも査読論文が低く評価されるということはないかな。やっぱり『日本語の研究(旧『国語学』)』に載った論文・著者は一般的に高い評価を受けていると思う。言語学一般で国内誌なら『言語研究』というのがあってやっぱり難易度も評価も高い査読誌。

 一方でそれに加えて著書や査読付き扱いではない論文(依頼論文や論文集掲載のもの),紀要論文なんかも場合(内容)によっては評価されることもある,ぐらい。この辺りの基準はまた人文社会系内でもいろいろ違いがあるだろうし世代にもよるのかもしれない。それでもここ最近はどの分野でも査読論文が重く見られるようになってきているという情報を複数見かけました。

 あと,著書・論文集は洋書と和書でも違うみたいで。洋書だと論文集掲載の論文一つ一つに個別のDOIが付いてたり査読が厳しかったりするようです。

 ただ時折「やっぱり著書がないとねえ」みたいなことを言う人もいる。でもあまりその分野の一般的な見解という感じはしないかな。

 こういう「分野による」ことに対する意識はたぶん研究者によっても違っていて,私から見ると「あの国際誌・国際学会に通ってるのすげー」ってなる人が国内であまり知られてなかったりすることも。観測範囲問題かなとも思うけど私が個人的に悲しいとかならまだしも公募とか絡んでくるとかなりヘビーな問題でしょう。

具体的な話をしてほしい

 場合によっては抽象度の高い議論というのも有効だったりおもしろかったりするのだけれど,実はけっこう難しいので多くのケースではやはり具体的な話題や議論から始めた方が良いんじゃないかと思うことが多い(もちろんできる人はばんばんやってほしい)。

 私は会話分析や社会調査法等,かなり個別のトピックに関連して触れることがあるぐらいなのだけれど,「社会学」は非常に広範で複雑な分野・領域だと思うので「広すぎてまとめるのは大変だけど自分のところはこうだよ」という情報提供が増えると門外漢としては助かるなと思います。

 ちなみに,今までこういう「人文(社会)系ってさあ…」みたいな話題には「学問には多くの分野・領域がある(のがおもしろい)」「できれば言語学のことも知ってほしい」という思いがあってこれまで半ば強引に絡んできた。

 でもむしろ「言語学って人文系?」みたいな反応が多かったり(確かに人文系に完全に包摂される分野ではないだろうけれど),ブクマで「また人文系か」みたいなタグを付けられたり,結局哲学や文学等一分野の話をもって「人文系は…」と語りたがる人たちには何を言ってもむだかなという気がしたりしてさいきんはモチベーションを失っていたのだけれど,やっぱり書かなきゃ/言わなきゃはじまらないですよね。未来の言語学者(あるいは未来の人文系研究者)が読むかもしれないわけだし。

追記(2018/10/10)

 少しだけ補足を書きました。

dlit.hatenablog.com

追記(2018/10/15)

 他分野についても情報提供があり,関連記事のまとめを作りました。

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関連エントリ

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