dlitの殴り書き

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()(かっこ)内の情報の多義性(?)

 タイトルがややこしい感じなのはわざとです。
 かっこ、特に「()丸かっこ」でくくられた語句・情報がかっこ外とどのような関係にあるのか、というのは時にいくつかの可能性があって、意外と問題になる場合があるのではないかと感じている。下記のツイートを見かけたので記録用に書いておくことにした。


 行政関係(それ以外でも書類絡み)で僕が迷うことがあるのは、必要書類/提出書類のリストなんかで

○○証明書(××証明書)

のように記載されている場合で、

  • 基本的に同一のものだが(年度や取得者によって)複数の呼び方がある
  • 異なるものだが、××証明書でも代替可能

といったケースがある。もちろん市役所なんかだと案内の人や窓口の人に聞けばすぐ教えてもらえるし、細かい説明が書いてあるとむしろ分かりにくい、なんてこともあるんだろうけれど、気になる。うまい解決案があるわけではないけれど。
 ()については読み方が入っている場合も面白くて、僕の授業ではだいたい言語学の説明の中に「人間(ヒト)の言葉」という文言を入れておいて受講生に読んでもらうのだけれど、

  • ひとのことば
  • にんげん、ひと、のことば
  • にんげん、かっこ、ひと、のことば
  • にんげん、かっこ、ひと、かっことじ、のことば

の全部のパターンが出てくる(読点の箇所はポーズが入ることが多い)。ちなみに「身近にあって、特にちゃんとルールを教わったわけでもないのに、意外とややこしくて、でもそれほど困ることなく使っている言葉」を実感してもらうために出している。最後のパターンはまだごくわずかだけど実際にいる。
 読み方の場合は「ややこしいな」ぐらいですむことも多いかもしれないけれど、そうでないケースも色々あるのではないかな。