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dlitの殴り書き

言語学とかの殴り書きでないものを読んでみたい方はダイアリーの方(http://d.hatena.ne.jp/dlit/)もどうぞ

自然言語と形式言語と(あと否定に関する文献とか)(追加文献あり)

language book

 いちゃもんに近いかも。
 下記の記事を読んで、細かい表現に引っかかった。

「すべての学生は携帯を持っている」の否定文は? :日本経済新聞

「否定文」も誤って理解している人が多い。冒頭の例で説明しよう。「すべての学生は携帯を持っている」の否定文として「すべての学生は携帯を持っていない」という人がいるが、これは間違いである。
「すべての学生は携帯を持っている」の否定文は? :日本経済新聞

 形式言語の方が、特定の事柄(特に論理関係や量化が関わるもの)を表す場合、自然言語より厳密に表現できる(ことがある)ということにはそれほど異論はない*1
 気になるのはそれを「誤り」「間違い」であると言っている点。もちろん「数学から見ると」ということなのかもしれないし、新聞に載った記事なので、一般向けに分かりやすい表現を選んでいるということもあるのかもしれない。それでも、「正しい/誤り・間違い」という表現は“強過ぎる”し、なんか違うなと思う。自然言語形式言語の対応(関係)って色々考えていくとなかなか複雑でややこしいと感じます(たぶんだから面白いってこともあると思う)。
 ついでに「否定」に関する本の紹介でも、と思ったけどあまり詳しくないことに気付いた。否定に関する文献(本限定)で今まで参考にしたことあって思いつくのは、

時・否定と取り立て (日本語の文法)

時・否定と取り立て (日本語の文法)

とか。最近出た
丁寧体否定形のバリエーションに関する研究

丁寧体否定形のバリエーションに関する研究

も面白い研究だけどどちらかというと形態論や文法カテゴリー、バリエーション周りの話かな。
 生成文法系だと
The Handbook of Contemporary Syntactic Theory (Blackwell Handbooks in Linguistics)

The Handbook of Contemporary Syntactic Theory (Blackwell Handbooks in Linguistics)

に載ってるRaffaella Zanuttiniが書いてる"Sentential negation"の章が博論書いてる時に参考になった。
極性と作用域 (英語学モノグラフシリーズ)

極性と作用域 (英語学モノグラフシリーズ)

  • 作者: 奥野忠徳,小川芳樹,原口庄輔,中村捷,中島平三,河上誓作
  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2002/07
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は否定の話も出てくるけど主に否定極性項目(NPI)の話だし…うーん。
 なんか良いのありましたっけ。

追記(2015/01/07)

 ついったーで教えていただきました。

否定と言語理論

否定と言語理論

A Natural History of Negation (The David Hume Series)

A Natural History of Negation (The David Hume Series)

*1:細かい話をすると「厳密」って何だとかなるかもだけど。