dlitの殴り書き

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ハドラーの「成長」は二人称表現からわかる?(むかし書いたものの宣伝)

 下記の記事を読んで前に書いたネタ論文を思い出したもので。
arrow1953.hatenablog.com
 論文はダイアリーの方で公開していますのでぜひどうぞ。
d.hatena.ne.jp
 せっかくなので、関係のあるところを引用。まずは要旨のようなもの

 本稿では、役割語研究の中でこれまでそれほど取り扱われてこなかった、二人称表現にも役割語として機能するものがあるという可能性について、「うぬ(ら)」をケーススタディとして取り上げ検討する。
 本稿の主張は次の通りである。A) ラオウによる二人称表現中に於ける「うぬ(ら)」の使用割合はそれほど高くなく、また『北斗の拳』の段階では「うぬ(ら)」は役割語としての位置づけがまだ明確ではない、B) 『ダイの大冒険』における「うぬ(ら)」の例を見ると、その使用は≪敵≫≪武人≫≪強者≫≪誇り高い≫といった特徴と結びつき、役割語としての性質を持つようになっている。
dlit (2014)「役割語としての二人称「うぬ(ら)」:ラオウとハドラー」Semiannual Journal of Language and Linguistics 4(1): 25.

 次にハドラーに関する仮説

『ダイの大冒険』においては二人称「うぬ(ら)」は≪敵≫≪武人≫≪強者≫≪誇り高い≫といっ た特徴と結びつく、役割語としての性質を持っている。ハドラーは超魔生物化した後「武人と して一皮むけた」ため上記の性質を備えるようになり、後期ハドラーは「うぬ(ら)」を使用でき るようになった。
dlit (2014)「役割語としての二人称「うぬ(ら)」:ラオウとハドラー」Semiannual Journal of Language and Linguistics 4(1): 30.

 ただ、読んでいただけるとわかるんですが、ハドラーが「うぬ」を使っている用例は1例しかないので、検証は難しいんですよね…