dlitの殴り書き

現在更新していません。もうひとつのブログ(https://dlit.hatenadiary.com/)を見てみてください

research

【補足】人文系の文献とか業績についてもうちょっと

追記(2018/10/15) 他分野についても情報提供があり,関連記事のまとめを作りました。 dlit.hatenadiary.com 昨日の記事に関する補足を少し。 dlit.hatenablog.com こういう記事ってなかなか読んでもらえないんですよね…でもせっかくなので書いておきます。…

人文系の文献の取り扱いとか業績についてちょっとだけ

追記(2018/10/09 20:40ごろ) 記事の公開後だいぶ経ってから思い出したのですが,下記の記事で「まず査読付き論文誌を探す」ことを推奨していたり具体的な雑誌名を挙げていることに気付きました。これこそ良い具体例だったのに最初に示さなかったのはもった…

「人文学はサイエンスではない」ということで良いですか?

はじめに 下記の発言によると,「人文学はサイエンスではない」ということですが,他の人文系の研究に関わっている皆さん,それで良いですか?※この記事では「サイエンス(的)」が何/どういうことを指すのかという点については踏み込みませんが,私が気に…

「学会(の会員)」に関する事情や感覚の違い

はじめに 下記の記事に出てくる,学会の会員数を研究者数の目安にしているところがちょっと気になったので,具体的な話を少し書いておく。 たとえば、日本シェイクスピア協会512名、日本ゲーテ協会350名、日本カント協会290名。文系300学部、平…

初年次教育(レポートの書き方)から卒論へ、はなかなか難しい

いわゆる大学の初年次教育(ライティング中心)も卒論の指導も担当している者としてちょっと思ったこと。卒論に耐え得る日本語ライティング能力がついていれば、中身の指導だけすれば良いので楽ですけれども…提出直前なら結論・考察の妥当性と出典の明確化や…

人文系、ホンモノの学問、基礎/応用、みたいな話(言語学の研究者から見て)

下記のエントリを読んで、たぶん愚痴という側面もあるのだろうなと思ったので、私も愚痴のようなことを書いてみる。結論は特にない。一研究者の実感の記録として呼んでもらえるとよいのかもしれない。 訳が分かっていないのに、「ポモはダメ!」と言いたがる…

尊重してもらいたいなら相手も尊重するべきでは(「大学」と「企業」のはなし)

下記のツイートを読んで書きたくなったので、「大学」「企業」について最近考えていることを少し。教養のない人は、実学のことを帳簿つけたり、旋盤できたり、営業できたりする練習のことだと思っているし、虚学のことを観念論的な話をすることだと思ってい…

基礎の大切さとそれを実際にトレーニングすることの難しさ

下記の発言を読んで。この2つのツイートがつながってる話なのか確信は持てないところなんですけど。世の中の試験のうち大学の定期試験というのは唯一得点が分布しなくても一向に構わない試験なわけで、全員100点でも一向に構わないし、みんなに100点とっても…

苦労がなくなる分、別の苦労が発生することもあるのでは

タイトルで言いたいことは言ってしまった感。下記のエントリを読んでふだんぼんやり感じていることを。元のエントリとは話がずれるかも。 自分と同じ苦労をしなくていい人を見るとキレる人々 - 狐の王国 自分と同じ苦労をしなくていい人を見るとキレる人々 -…

授業のコメントシート雑感

小中高大と授業後の振り返りシートを書かされ続けて、「教師が喜ぶ感想」の書き方ばかりが熟達しているという話が面白かった。「すごく面白くて学びがありました。次に活かしたいです。」みたいな中身のないやつ。— 安斎勇樹 (@YukiAnzai) 2014, 9月 22 今年…

非常勤講師だけで生活すると…

以前断片的に色々書いたことがあるけど(下記のエントリとリンク先参照) 収入が非常勤講師のみという年度が1回だけあった(他の年度は大学での非常勤研究員も兼務)。 結論から言うと、どういう授業を担当しているかによると思う。聞いた話だけど、1つ、あ…

奇矯な/過激な研究者に対する生存(者)バイアス

「研究者の“奇矯さ”や“(無用なほどの)過激さ”に引かれる(学問上でも、生活上でも)」というのは、院生やプロの研究者であってもある程度あることなのではないかと思う。皆さんの分野ではどうでしょうか。少なくとも僕の知っている研究領域ではそういう感…

コピペや文章に対する考え方と研究分野の関係

①工学系の研究者(複数)と話していて、驚くことがある。まず、文章に対する考え方。小保方さんの博士論文の序論のほとんどがコピペだったことは、人文社会科学の研究者にとっては有り得ない暴挙に見える。しかし、工学系では、「論文の文章なんてコピペ同然…

はてなにいる研究者・専門家について知りたい?

ブクマしてみましたけどあまり盛り上がらなかった感じですね。 はてな村 研究者名簿 僕のはてブの使用用途は コメント付けたいとき ツイッターに情報を流したいとき Evernoteにクリップしたいとき の三つのうち二つ以上を満たす場合に使うという感じなので、…

役に立つ研究への姿勢とカチンときたらブログを書く話

現代において研究を「知的遊戯」と言われると… - dlitの殴り書き のエントリについてid:rosechildさんからいただいたブコメにちょっとお返事。ブコメに書き切れなかったので。 『そりゃ反感も買っちゃいますよ』何を一般論を。ご自身はどうなんだろ、とんが…

現代において研究を「知的遊戯」と言われると…

高度な論文でなければ注目されず、不勉強と冷笑されもするだろうが、難解な言葉で自己陶酔する世界観が学術界に広がっていないだろうか。 本来、研究は人、社会に役立つべきものと思うが、ネット上の論文には個人的な知的遊戯に浸っている物が少なからず散見…

論文の「取り下げ(withdraw)」と「撤回(retract)」についてのメディアの方とのやりとり

下記の記事に NatureやScienceなどの科学誌による論文の”取り下げ"とは? - | Technity 「取り下げ」は"withdraw"の訳で"retraction"は「撤回」とするのが多い気がするが(記事内では「撤回」も使われていてあまり区別してないのかな):https://t.co/V6dnFt…

結果が出せれば承認欲求で研究者になっても良いんじゃないかなあ

「結果」「承認欲求」の中身を吟味しないと空回っちゃう話のような気がとてもするけど以下印象論。 もしあなたがドクター進学して研究者を目指そうと考えているならば、どんなに貧しくなっても、どんなに惨めになっても、研究を愛し、自らの決断を悔やまない…

知ることと向き合うことと

才能と努力の話が盛り上がってるみたいだけど、どの場所に立つかの方が影響大きいよね。インターネットの普及で、情報収集のリーチが長くなりすぎて、自分の才能に幻滅する機会は昔より多くなってるんじゃないかとも。歌がうまいとか、絵がうまいとか、対象…

【メモ】専門家と多様性と伝えることと

重要な問題だなと思ったのでメモ代わりに。 「専門家と非専門家の橋渡しをしようにも、どの専門家が信頼できるのかわからない。その上、「どの専門家が信頼できるのかわからない」ということについてさえ合意が得られない」時にどのようにすれば役割を果たし…

大学の非常勤講師は「良いバイト」?

日本の大学の非常勤講師は講義しない月にも給料がもらえて、就労時間外に学生のあれこれ相談に乗らなくても良く、専任教員が1コマ追加に講義したときよりも高い給料が支払われるめちゃウマなアルバイトだと思うけどな。 ブラック早稲田大学を刑事告発 http:…

であることがわかった(わかってない)

どうしてみんなレポートに「〜であることがわかった」って書いちゃうのかなあ… オレはぜんぜんわからないよ… そもそもそんな簡単にあれやこれや「わかっちゃった」ら、実験する意味ないじゃん!— ᴉɥsoʇɐsᴉʞnzᴉɥɔoɯ (@1hc0m) 2013, 7月 8 これはレポートや卒…

アメリカの院生と日本の院生と

胃が痛む「MITの競争生活」で学んだこと | 宇宙を目指して海を渡る | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト について書こうかなと記事を読んでたら昨日書いた"defense"の話が出てきた。 Thesis committeeの先生たちを満足させる研究結…

ディーフェンス!ディーフェンス!

大辞泉編集部です。外来語が氾濫していますね。「今日は研究室の同僚のディフェンスでした」という文章。なじみ深い「defense」ですが、この文脈では「防御」の意味ではありません。さてこの意味は?詳しくはこちらをご覧ください。 http://t.co/XyVRLGLn4j—…

失敗できる場所をどう作るか

失敗できる場所で失敗する - 発声練習 失敗できる場所がある(それを探す・確保する)というのはとても重要なことだと思う。 研究関係だとゼミとか研究会・勉強会といった場所がそうなる可能性高いと思うんだけど、「失敗しても良い場所なので(相手を見て)…