いちゃもんに近いかも。
下記の記事を読んで、細かい表現に引っかかった。
「すべての学生は携帯を持っている」の否定文は? :日本経済新聞
「否定文」も誤って理解している人が多い。冒頭の例で説明しよう。「すべての学生は携帯を持っている」の否定文として「すべての学生は携帯を持っていない」という人がいるが、これは間違いである。
「すべての学生は携帯を持っている」の否定文は? :日本経済新聞
形式言語の方が、特定の事柄(特に論理関係や量化が関わるもの)を表す場合、自然言語より厳密に表現できる(ことがある)ということにはそれほど異論はない*1。
気になるのはそれを「誤り」「間違い」であると言っている点。もちろん「数学から見ると」ということなのかもしれないし、新聞に載った記事なので、一般向けに分かりやすい表現を選んでいるということもあるのかもしれない。それでも、「正しい/誤り・間違い」という表現は“強過ぎる”し、なんか違うなと思う。自然言語と形式言語の対応(関係)って色々考えていくとなかなか複雑でややこしいと感じます(たぶんだから面白いってこともあると思う)。
ついでに「否定」に関する本の紹介でも、と思ったけどあまり詳しくないことに気付いた。否定に関する文献(本限定)で今まで参考にしたことあって思いつくのは、
- 作者: 金水敏,沼田善子,工藤真由美
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/11/28
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- 作者: 川口良
- 出版社/メーカー: くろしお出版
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生成文法系だと
The Handbook of Contemporary Syntactic Theory (Blackwell Handbooks in Linguistics)
- 作者: Mark Baltin,Chris Collins
- 出版社/メーカー: Wiley-Blackwell
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- 作者: 奥野忠徳,小川芳樹,原口庄輔,中村捷,中島平三,河上誓作
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なんか良いのありましたっけ。
追記(2015/01/07)
ついったーで教えていただきました。
- 作者: 加藤泰彦,今仁生美,吉村あき子
- 出版社/メーカー: 開拓社
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A Natural History of Negation (The David Hume Series)
- 作者: Laurence R. Horn
- 出版社/メーカー: Stanford Univ Center for the Study
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*1:細かい話をすると「厳密」って何だとかなるかもだけど。