dlitの殴り書き

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Googleアシスタントの謎音声起動

はじめに

 タイトルそのまんまです。Googleアシスタントの意図しない音声による起動について私の体験談をメモしておきます。
 Googleアシスタントの音声起動フレーズについて下記の記事を読みました。
anond.hatelabo.jp
私はAndroidスマホGoogleアシスタントを使っているのですが,いったいなんのフレーズに反応したのかわからないことが時々あります。

ついったーに書いたやつ

 さいきんは謎起動があることが分かったので,Googleアシスタントが起動したらすぐに直前のやりとりを思い出すことにしているのですが,どうも思い当たるものがないことが多いのですよね。操作中だったらタッチの誤認識(ホームボタンの長押し)という可能性もあるのですが,机やソファの上に置いたままでの起動もけっこうあり。



 さいきんだとゼミ中に語彙教育の話をしていたら「恋+学校」で検索してきました。

なんなんでしょう

 おもしろいのでそのまま使っているのですが,どういうフレーズが「OK, Google」と認識されたのか気になります。でも今のところ会話をずっと録音しておくぐらいしか方法を思いつかず…
 こんな記事は見つけたのですが,やっぱり起動自体には「OK, Google」が必要みたいですし。
qiita.com
いろんなフレーズで検証してくれる方々が出てきてくれることに期待しています。

「○○による」という話をずっとしている気がする

 先日書いた下記の記事もそうなのだが,私の書く記事の2, 3割ぐらいは「結局,○○によるということ(が大事)」とまとめてしまえるのではないか,ということをここ最近考えています。よく取り上げているのは,「(研究)分野による」「所属による」「人による」辺りでしょうか。
dlit.hatenablog.com

これまでに書いたもの

 おそらく原点はこの辺りの記事で(おお,10年前),
d.hatena.ne.jp
理系文系論関係もそうですね。
d.hatena.ne.jp

なんで書くか

 なんで書くかというと,私がそういうところが気になるからとしか言いようがないのですが,この種の話って何か具体的な話題が出てきたときに対抗言説のような形で出さないと分かりにくいということもあるのだと思います。
 つまり,いきなり「(研究)分野による」「所属による」「人による」という話をしても,おそらく大方の人は「そんなの当たり前じゃん」となるのではないでしょうか。でも,具体的な記事や議論を見ているとその視点が軽んじられていると感じられることはけっこうあって,そういうものに絡めて話をすると多くの人が読んでくれるのではないかと(賛同するかは別にして)。
 あと,「○○による」という話は具体例を出さないと説得力に欠けると思うのですが,そこで私が関わっている分野/領域の具体例を紹介できるという良い機会にもなっています。

続けるの?

 実は,理系文系,人文とその他,生成文法認知言語学みたいな話で不要/不毛な対立を作る,好むのはもう個人の性格によるとしか言えないのではないかというのがここ10年ぐらい考えて/書いてきての実感なのですが,私はわりと粘着質なので,まだしばらくは似たようなことを書くと思います。
 でも最近まじめな話が続いている気がするので,そろそろネタエントリも書きたいですね。いちおうちょっとアイディアはあるのですが。

「人文学はサイエンスではない」ということで良いですか?

はじめに

 下記の発言によると,「人文学はサイエンスではない」ということですが,他の人文系の研究に関わっている皆さん,それで良いですか?

※この記事では「サイエンス(的)」が何/どういうことを指すのかという点については踏み込みませんが,私が気にしているのは上記発言の直後にある「「新しいことを発見する」のではなく」という点です。

 該当するのは以下のうち3つめのツイートですが,前後の文脈もはっておきます。





言語学は困るかなあ

 文脈を見るとある程度分からなくもないですが,「人文学って色々ある」と言いつつ,このように言い切ってしまえるのはすごいと思います。「人文学にはサイエンスとは異なる特徴があり,それが重要である」とかなら分かるのですが。「サイエンス」を「自然科学」の意味に限定したとしても,検討が必要な分野はあるんじゃないですかね。
 私は言語学の研究者なので言語学について言うと,言語学の研究全体がすべてサイエンス的でないといけないとは思いませんが,「言語学はサイエンスではない」と言い切られると困る言語学の研究者は多いんじゃないかなあ。まあ時々愚痴っているように「言語学は(ホンモノの)人文学ではない」ということなら,納得できますしそれで研究分野としては困らないと思いますが。

おわりに

 何か特定の考えや言説に対抗するための発言ではないかということも考えたのですが,それならこんなカバー範囲の広いざっくりした一般化にはしないか,「人文学の重要な特徴として,〜というものがある」という存在/所有表現にしてほしいなと思います。
 以前も似たようなことを書きました。「事実」や「証拠」との向き合い方についても少し書いているので,興味のある方はどうぞ。

危機感の現れという側面があったとしても、「王道」の学問分野の方々には自分の分野をディフェンスしようとするあまり変な対立構造を生まないようにしてほしいなと思う。
人文系、ホンモノの学問、基礎/応用、みたいな話(言語学の研究者から見て) - dlitの殴り書き